ネットで批判された時に反論の武器を持たない者は、匿名への批判だけが唯一の武器になる。
匿名か実名かという対立には、書き込み内容に二義性がある。一方で真と偽の対立であり、他方で善と悪の対立である。この二義性を統一するのは「力」である。
権力のある者、言葉を操る能力の高い者、知性の優れる者、学歴の高い者、社会的地位の高い者のみが、実名である事ができるから、真実を語る事ができ、善にして美なる者である事ができる。
逆に、権力のない者、言葉を操る能力の低い者、知性の劣る者、学歴の低い者、社会的地位の低い者は、実名を名乗る事ができず、匿名の影に隠れざるをえないがゆえにまた、悪にして醜なる者であらざるをえない。