深刻で基本的には世代間の負担の問題である。
ことによってこの問題を改善することは不可能だろう。
一部を税方式にして徴収能力を強化したりといった
上げるための改革は一層難しくなる。
若年層が世代の利益を確保するには、
この利益配分争いにうまく付け入るしか方法がない。
仮にあなたが年金問題の世代間不公平を
「高齢世代は、将来世代のために応分の負担を」
といった記事ではインパクトが弱く失敗に終わるだろう。
もっと、個別の層にターゲットを絞るべきだ。
例えば、裕福な高齢者の生活を分析し、
こんなにたくさんの年金支給が必要なのだろうか?と問いかけ、
「厚生年金の報酬比例部分の支給は切り下げるべき」と議論を持っていく。
そうすれば、多くの若年層だけでなく
あるいは、70代で元気に働く高齢者を紹介し、
元気なお年寄りが多い今、65歳で引退する必要があるのか?と疑問を呈し、
生活保護の稼動年齢の基準は70歳にすべき、と持っていく。
仕事確保のため、役所の単純作業を割り振るのも一案だ。
多くの有権者の支持を受けられるだろう。
有権者の平均余命より後の部分について年金の段階的削減を提案するのも一案だ。
多くの人は「長生きの人はこれだけ得をしているのだから」
と納得する可能性が高い。
喫煙者の肺疾患は保険でカバーしないといった方法も考えられる。
こうした策略に満ちた社会は寛容性が低下しており
望ましい社会とは言えないだろう。