2010-08-29

社会保障問題:世代間対立は無意味。分断工作を。

高齢化に伴う年金医療を初めとする社会保障問題は

深刻で基本的には世代間の負担の問題である。

しかしながら、日本では現実的に世代間対立を先鋭化させる

ことによってこの問題を改善することは不可能だろう。

日本人口動態を見れば、日本高齢化に伴う社会保障問題が

発生する事は80年代前半から予測できたはずなのに、

これまでに行われた制度の微調整は、年金保険料を上げたり

一部を税方式にして徴収能力を強化したりといった

むしろ制度肥大化させるものであった。

今後、有権者高齢化が進めば、世代間の公平性を

上げるための改革は一層難しくなる。

高齢者マジョリティーになる社会では、

経済問題高齢者間の利益配分を中心に話が進む。

若年層が世代の利益を確保するには、

この利益配分争いにうまく付け入るしか方法がない。

仮にあなたが年金問題の世代間不公平を

改善させたい社会派新聞記者だとしたら、

「高齢世代は、将来世代のために応分の負担を」

といった記事ではインパクトが弱く失敗に終わるだろう。

もっと、個別の層にターゲットを絞るべきだ。

例えば、裕福な高齢者の生活を分析し、

こんなにたくさんの年金支給が必要なのだろうか?と問いかけ、

厚生年金報酬比例部分の支給は切り下げるべき」と議論を持っていく。

そうすれば、多くの若年層だけでなく

富裕層以外の高齢者の賛同も得やすい。

あるいは、70代で元気に働く高齢者を紹介し、

元気なお年寄りが多い今、65歳で引退する必要があるのか?と疑問を呈し、

生活保護の稼動年齢の基準は70歳にすべき、と持っていく。

仕事確保のため、役所の単純作業を割り振るのも一案だ。

事実上一部の人件費がタダになるので、

多くの有権者の支持を受けられるだろう。

年金生活者の支出は年齢と共に減少していくことを根拠に

有権者平均余命より後の部分について年金の段階的削減を提案するのも一案だ。

生活に困窮する場合のみ別の制度保護すればよい。

生涯の年金収支を生存年数別にグラフにしておけば、

多くの人は「長生きの人はこれだけ得をしているのだから」

と納得する可能性が高い。

身元不明の超高齢者ニュースになった今はチャンスだろう。

健康保険については、例えばタバコの販売をID管理し、

喫煙者の肺疾患は保険カバーしないといった方法も考えられる。

こうした策略に満ちた社会は寛容性が低下しており

望ましい社会とは言えないだろう。

しかし、硬直化した高齢化社会民主主義が陥る必然であるように思える。

http://wofwof.blog60.fc2.com/blog-entry-395.html

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