93年の政権交代は実質的には自民の衛星政党だった日本新党やさきがけを首相の椅子と引き替えに取り込んで無理矢理過半数にしたから、どっちかっつーと自民の内紛なんだよな。
自民共産以外はほぼすべて参加してる連立政権を自民の内紛とみなすのは強引過ぎでしょ。
自民の過半数割れは明らかに国民の選択。選挙の結果が国民お洗濯じゃないならほかの国の世間交代だって国民の選択じゃなくなるでしょ。しかもその後はずっと連立政権が続いてるわけでこのときにすでに一党制的なのは終わったも同然。
自社さ政権でも自公政権でも自民単独ならやりそうもない政策してるわけで自民が仕切れてるとも思えないけど。それにもともとの自民党自体が政策的に幅のある政党で55年体制のころから野党の主張も取り入れて政権維持してた。それをリーダーシップが足りないだの密室談合だと批判する独裁を待望してるかのようなへんな批判がされてたのが問題だったわけだけど。
独裁国でもガス抜き用に形式的な「野党」を作ったりするし、厳密な言葉として一党独裁ではないけど、そこはあまり本質的ではないかな。
自民党ができたのが1955年だし、今より高い投票率の選挙で勝ち続けてたわけで50年以上独裁とか言ってるのはただの無知。そういうのを相手にしても仕方がない。欧米は自分らに都合の悪い政権だと民主的でないとかけちつけるのはよくあること。
ただ、何だかんだで公共部門が大きく政権交代がほぼ無いために政府=自民政権であるこの国では、企業は自民支持を打ち出さないと「死ぬ」ことになる。
日本の税負担率は先進国トップクラスの低さが続いてるし、人口当たり公務員数もトップクラスの少なさ。日本の公共部門が大きいというのは幻想。それに有力野党は労働組合と宗教ぐらいしかなかったわけで財界が自民を支持し続けたのは自然なこととおもう。
公共部門の利権によって自民への投票を事実上強制出来て、政権を握り続けることによって再生産的にその利権を安定化出来る、というのは基本的な図。
結局庶民もその体制で利益を得てきたからこそ政権を任せ続けたわけだ。
これはそうでもないよ。安定度で言えばずば抜けてるのは公明党だけど、民主は全然安定してない。自民が得票「不安定」なのは公明との選挙協力のせいだろう。
それは違う。公明との選挙協力がない比例区の票見ると自由党と合併して以降の民主党は二千数百万でかなり安定してるし、逆に自民党は一千万票も増減してる。
地方の人は1票が重いから自民的にはつぎ込んでも元が取れちゃう。
その地方で民主が勝ったから今のねじれ国会があるわけだけど有張りみたいにされてるわけじゃない。
小泉が一旦全ておシャカにしないと後が続かないほど日本を酷い状態にしたのは、それまでの無責任な自民への白紙委任であることも間違いない。
そもそも盤をひっくり返す必要すらなかったと思う。おそらく多くの国民は55年体制が今でも続いてるほうが幸福だっただろう。失業率なり成長率見れば政界再編とか構造改革とかをやり始めた連立時代から日本はだめになっていったのは明らか。にもかかわらずなぜか自民単独政権続けたからだめになったというのが不思議。お釈迦にする必要もないのにそうしないと後が続かないと思い込んで酷い状況にしただけじゃないかと。