はてなキーワード: 欧亜とは
「BC級戦犯裁判で米兵捕虜にゴボウを食わせたのが虐待だとして死刑を宣告された事件の【裁判記録】を読んだ(そして涙を流した)」
というエントリを書いてその真偽をid:Apeman氏に質され、Apeman氏の態度を問題にして回答を拒否し、ブログを閉鎖する様子、そしてその周囲の反応をを横から眺めて思ったこと。
古今、こういう「嘘や間違いを指摘されても引き下がれないタイプ」って珍しくもないんだけど、ガメ氏については他の大多数の「ごめんなさいが言えないクン」とは違う点があるのが興味深い。
ふつう、この手の輩は、元々人望がないことが多い。プライドが高すぎて間違いを認めたり謝ったりすることに苦痛を感じる人は、だいたいどこに行ってもすぐに他人と摩擦を起こすので、ネットで継続して書き込みをしていると「またおまえかw」的な評判が付着していることがほとんどという印象がある。
でも、ガメ氏の場合、こうしてボロが出るまではかなりファンの多い「読ませる書き手」だった。「ごめんなさいが言えないクン」であることがバレても擁護者が出るくらい、人気があった(擁護者の「質」はさておく)。
「一目置かれているブロガー」だったらたくさんいるけど、ここまで「ファンがつく」ブロガーって珍しいんじゃないかと思う。
それから、今回の「ゴボウ事件」が起こる前から不思議だったのは、なぜガメ氏の「日本人(日本語native)ではない、英語圏で生まれ育って日本語はいま勉強中の身」という設定をまるっと信じて疑わない人がこんなに多いのかなあ、ということ。
ガメ氏が日本語nativeでないはずがない、自己申告は100%ウソ、ということは子細に検証しなくても感覚的にわかるだろうにと思ってたんだけど。たまたま私が日本語を勉強している外国人と接する機会が多いからなのかもしれない。
日本が大好きで10代のころから日本の漫画や小説やテレビを読みまくり見まくって、大学でも日本語を専攻し、日本語検定1級ももってる、という外国人とも複数接してきたけど、それでも彼/彼女らが書いた文をたくさん目にしていると、やっぱりnativeでないことははっきり分かる。
一方、ガメ氏の文章や文体。あれは「完全に日本語を自在に使いこなせる人間が、あえて崩して書いている文章」にしか見えない。どこにも文法的な破綻はない。ボキャブラリーの豊富さも、文体を崩していることによってよりクッキリと浮かび上がって見える。
「日本語学習中」の外国人の書く日本語を読んだことのある人はわかると思う。言いたいことは分かっても、うまい日本語であればあるほど、違和感を感じてネイティブチェックを入れたくて仕方なくなるんだよね。ロボットで起こる「不気味の谷」現象に似ていると思う。
ガメ氏の文章で、その「日本語版・不気味の谷」を感じることはまったくない。少なくとも私は。
もちろん、そのことは「ガメ氏が英語圏生まれの外国籍であること」とは矛盾しない。片親が日本人だったりして、生まれつきバイリンギャル教育を受けて、日本語・英語ともにnativeのレベルで操れるという可能性は残るからね。
(ただ、ガメ氏の「英作文」を読む限り、英語nativeである可能性は限りなく低いと思う。そう思っている人も少なくないようだけど)
でも、重要なことは、「ガメ氏は自己の属性について一貫して嘘をついている」ということ、そして「嘘を書いていたことを自認している」ことだと思う。
http://www.hatena.ne.jp/gameover1001/
当初は純正日本人であったが些細なことから英語国民であることがばれて欧亜混血であると自称。暫くすると、実は日本語は単に成人してから習った言語であることが露見。本当は(退屈にも)ただのコーカシアンであることが暴露される。
普通に読めば、書いてあること分かるよね。
・その後、英語圏出身であることが「ばれた(←嘘なわけだが)」ため、「欧亜混血」を自称した。
・さらにその後、「日本語は成人後に学習した」と「露見(←正しくは「自称」)」した。
・最終的に、「ただのコーカシアン(文脈から、「日本人の血を引いていない純然たる白人」の意味であろう)」だと「暴露された(←もちろん、正しくは「自称した」)」。
ここまで自己の属性をコロコロと変える人の自己申告を信じてあげるほど、性善説には立てない。少なくとも私は。
そういう意味で、ガメ氏と山本七平との類似性を指摘する意見が複数出てくるのは、ごくごく自然なことだと感じた。
で、冒頭の話とつなげると、ガメ氏がこれまでイタい人扱いされることが少なく、むしろファンが多くついていたということの理由の一つとして、「ガイジンを装っていた」ということがあるように思う。
もちろん、ベースにあるのは、ガメ氏自身の知識や体験に基づいた、面白い文章にあったことは間違いない。でも、「ガイジンが書いた」という設定によってその文章に上げ底感というかスパイスというか、プラスアルファがついてきていたこともまた間違いないと思う。
そして、そこかしこに見え隠れしていたちょっとズレた自己顕示欲やプライド、それに起因するプチ炎上なんかが看過されてきたのも、やはり「ガイジンだから」という、ある意味差別的な視線に包まれていたことによるのではないかな、と。
ガメ氏が「日本語nativeではない」と騙っていた目的や動機については、わからないし、知ったことでもない。
ただ、そうして「ガイジンを自称すること」によって発生するいろんな副次的な効果まで計算したうえで、「ガメ・オベール(Richard?)」というキャラを作っていたのだとしたら、けっこう怖いことだなあと思う。
でも、最後の撤退のヘタレっぷりを見る限り、そこまでの深謀遠慮の能力があるなら、Apeman氏に対するあの対応によって自分の信望がどれだけ失墜するかを想像できないはずがないわな、という気はする。
追記(1/31)
upした後にアカウント削除してプロフィールも読めなくなっちゃったね。改変はしてないよ。魚拓とってないけど。
ゲーム屋(ifeelgroovy.net)の「シャチョー」とガメ氏が同一人物だという説もあるようだ。
私は「シャチョー」のブログやゲーム屋のサイトはほとんど見ていなかったので論評できないが、もしそうだったとしても驚かない。
それくらい、ガメ氏の書いていた内容は荒唐無稽で嘘にまみれていることが明らか。何が本当なのかまったく見当がつかない。
まさか写真くらいはどこぞのパクリではなく自分で撮ったものなんじゃん、とは最初思っていたけど、それもわからない。
年齢も20代を自称していたけど、「ガラスの十代です」「あんたおっさんだろ」ではないが、知識の幅や深さだけでなく、世代臭というのか、雰囲気と一致しない。
「モニ」との話に関しても同様。「モニ」の描写(はてなキーワード参照)からしても胡散臭すぎて。
恋愛経験・結婚経験や社会経験などは、むしろ豊富だと思う。「最近結婚した」というのが嘘。
ただ、それにしては煽り耐性がなさすぎるんだよな。癇に障る批判をしてくる相手に対しては、人格を徹底的に貶めないと気が済まない。
でもそういう性質ってあんまり世代関係なかったりする(50代60代のオッサンなんかでもいっぱいいる。むしろ多い?)から、それはそれで矛盾はしてないというか。
別に「ガメ氏はちょっと英語ができて海外経験も豊富なゲーム屋経営のただの日本人のオッサンが中の人で、ゲームの宣伝が社長自身じゃみっともないから社員にPRさせるという自作自演をしてるうちに独り立ちしちゃった別人格」とか信じてるわけでも主張したいわけでもない。
仮にそうであったとしても驚かないくらい、ガメ氏の書いてきたことのうち「実社会に繋がっている部分」については支離滅裂だ、というだけ。