あの日の翌日。
3年付き合っていた彼氏とデートの予定だった。
前日にあんなことがあって
テレビから流れてくる映像に胸が苦しくなって
さすがにデートはキャンセルしようかと思ったけど
無しにしようなんて言ったら
この先一度も会ってくれなくなりそうだから
予定通り会うことにした。
いつも通りラブホに行く。
いつも通りが無くなった人たちが
同じ国にたくさんいるのに。
裸で抱き合って、やることやって、
何気なくつけたテレビから
津波の押し寄せる様子や
瓦礫だらけになった街の景色が
暗い声とともに流れていた。
彼氏はただ一言
私の肩を抱きながら
「大変やな」と呟いた。
ああ
何してるんだろうな、私。
そう思うと泣けてきた。
一生忘れない。
3.12
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