肛門科へ向かう最中、私は寂れた釣具屋の傍に佇む自販機を見つけた。末梢の感覚が薄れ始めていた私にとって、それは暗闇の中の篝火にさえ思えた。悴んだ指が金の微糖のボタンに触れた刹那、強風がワックスで固めた私の髪を吹き飛ばした。(つづかない)
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