月が満ちるように、波が寄せては浜に消えていくように、なんだか満ち足りた気分。ガラスのコップに水をなみなみ注いで、溢れそうに揺れているように、とても心が満ちている。つめたい星空が瞳のガラスに降りてきて、かつてショパンが夜想曲を弾いたときの静けさに満ちている。
青く満ち足りた感覚、それは海。やすらかに時が流れて、クラゲのように、ゆらゆらとしている。帰っていくような、消えていくような、生まれていくような不思議な感覚。たしかに生命は海に生まれ、海に沈むのだ。
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