あたしどこもいたくない どこもわるくないもん
…そうか でも 私は今のうちに キミに少し"傷"をつけようと思ってる
よく見てごらん サンジュが強く握っている私の小指
…………
……いろがかわってきた
うん しびれて赤くなって紫色になって
いずれこの指は動かなくなる
これは手を繋いでいるとは言わないよ
キミが変わらずまた同じことを繰り返せば
いずれ二本 三本と失くなっていくかもしれない
そうして「本当に」手を繋げなくなった頃には
キミにもその意味がわかるだろうか
でも
もしこの右手でそれができるなら
私はそうしたいと思ってるんだ
――――
いっしょうゆるさないってなあに?
それはね
いつかあの子たちの中で風化しても
キミは忘れるなってことさ