「わたしメリーさん、あなたの後ろに…、ハッ!」
その時、メリーは己の危機感に従い全力で右へ跳んだ。
入れ替わるように一瞬前までメリーがいた空間を鋭いナニかが通り過ぎる。
「外れた、か」
刀を振りぬいた姿勢のままつぶやいた黒髪の女が静かに姿勢を戻す。
「あなたは…後神(うしろがみ)ッ」
ふっ、と嘲るように後神が笑う。
「背後から忍び寄る怪異が後ろを取られてたら世話ないわね」
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