次の日から増田は道場に来なくなった。
「恥ずかしくて出てこられないのだろう」というのが館長の見立てだった。
一週間経っても一ヶ月経っても増田は来なかった。
誰も増田のことを思い出さなくなったある日、道場に一人の男がやってきた。
容貌魁偉、憎悪に燃える眼光、研ぎ澄まされた凶器のような男。
だが、その顔にはどこか見覚えがある。
「おまえ、まさか…ッ!?」
その男――増田は告げた。
「道場破りに来た」
怪物の誕生であった。
みたいな展開にしてくれ。
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