対岸の火事に瞳を曇らせている人たちを、離れた場所から眺めているのは中々に気分がいい。他人の不幸は蜜の味。甘美なるかな、シャーデンフロイデ。実に人間らしい感覚で素晴らしい。
そうしていい気になって、警戒を怠って、呑気に悠々暮らしていると、自分の背後でチリチリと火の気が燻っているのにも気づかないわけだ。草花茂る春の陽気の河川敷で、土手に寝そべり鼻歌なんか歌ってしまうのだろう。気づいた頃にはもはや手遅れ。自分の瞳にスーパーセルだ。これまた実に人間らしく、滑稽で結構ではないだろうか。
Permalink | 記事への反応(1) | 17:52
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文章上手いな。滑稽で結構で膝を打った