2018-11-25

茶渋

本も処分したし、ありとあらゆるもの処分した。目に見える範囲では痕跡が消えたはずだ。

台所マグカップ茶渋が、いつから付いてたのか覚えていない。もう半年、それ以上漂白してない。

そしたら急に一緒に居た時間に思わされたので、慌てて漂白した。消えていってほしい。ハイターの泡は時間が経つにつれて透明になっていく。私の気持ちもそうであってほしい。

忘れたいと思いたい。生傷抱えて仕事なんかと思ったが、仕事があるからまともでいられる。

でもふと、向こうも同じような気持ちなのかもしんないと思うと楽になった。もしかしてあなたも辛いの?と。意外と未練がましく私を立ち上らせたりしてんのかもしれないと。幸せになるために漂白した。マグカップは買ったばかりみたいに真っ白に。何もなかったみたいになってくれた。

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