一人っ子だったせいなのか、両親はよく私に「お父さんとお母さん、どっちが好き?」と聞いてきた。
最初は馬鹿正直に「お母さん」や「お父さん」と、その時の自分の気持ちに正直に答えていた。
選ばれた側が満面の笑みを浮かべる一方、選ばれなかった側は悲しそうな表情をみせていた。
別にあなたのことが嫌いなわけじゃないのに。そこで、次に聞かれたときは前と逆に答えるようにしていた。
また、同じ光景が目の前で繰り返された。
やがて、「どっちも好き」と答えるようになった。
なぜか、両親はお互いに納得がいかないようだった。またしても同じ質問が繰り返された。
私は「どっちも(キライ)」と答えるようになっていた。
なんで、こんな愚かな質問を繰り返すんだろう。
増田っ子だったせいなのか、増田はよく私に「増田さんと増田さん、どっちが好き?」と聞いてきた。 最初は馬鹿正直に「増田さん」や「増田さん」と、その時の自分の気持ちに正直に...