なんとなく久しぶりにこの序文を読んだら
宮澤賢治はもしかすると
「ぼくたちは孤独ではない」と言いたかったのではないかと思った。
見える景色や考え方や、色んなものが違って
僕たちはまた間違い続けるとして。
ありとあらゆる正しさが、修羅の十億年の中で等しく明滅し
消えてゆくとしても、ほとんど何一つ分かり合えないとしても
結局のところ、彼の言葉を借りれば
「ある程度まではみんなに共通いたします」
ということなんじゃないかな、とかぼにゃり思った。
少なくとも、この作品を多くの人たちが「良い」と思ったくらいまでは
みんなわかりあえるよ、って言いたかったような
そんな気がした。
ツイートシェア