2014-07-16

春と修羅について

なんとなく久しぶりにこの序文を読んだら

宮澤賢治はもしかすると

「ぼくたちは孤独ではない」と言いたかったのではないかと思った。

見える景色や考え方や、色んなものが違って

僕たちはまた間違い続けるとして。

ありとあらゆる正しさが、修羅の十億年の中で等しく明滅し

消えてゆくとしても、ほとんど何一つ分かり合えないとしても

結局のところ、彼の言葉を借りれば

「ある程度まではみんなに共通いたします」

ということなんじゃないかな、とかぼにゃり思った。

少なくとも、この作品を多くの人たちが「良い」と思ったくらいまでは

みんなわかりあえるよ、って言いたかったような

そんな気がした。

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