■今まで普通に会話をしていた、毎日顔を合わせる同僚だった。
仕事が出来て、いつもきちんとした身なりをして、スマートな立ち振る舞いをする。
かと思えば生意気で、実は子供っぽいところがある、友達のような存在だと思っていた。
先日、二人で食事に行く機会があった。
そこで彼が話したこと、仕事のことであったり人間関係のことであったり様々であったが、私の頭は殴られたような衝撃を受けた。
生意気で、口を開けば冗談ばかりの人間だと思っていた。
違った。
情に厚い、優しい人なのだと知った。
社外ですれ違ったある日、私に気付いた彼がくしゃっと顔を歪ませるのが見えた。
私に笑いかけたような、いたずらをして笑う子供のような、表情に見えた。
大きく風が吹いた、ような気がした。
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