とにかくしつこい。酔うとしつこい。そして時々軽い暴力。
これを悪酔い?酒乱?というのか?
次第に酔わなくてもしつこくなってしまい、しまいには自分の機嫌で周りを振り回すようになった。
さすがに沸点に達したので、酔っていない彼を狙って怒った。
「お前が逆ならどうだ?!きっと腹をたてるだろ?!」
冗談しか言わない僕が怒ったことで面を食らっているみたいだったが、帰り際に彼は
俺は悪くない
とボソッと口にした。
きっと彼にとって、酷い事を自分が言おうと場を壊そうと自分は悪くないと思っていたのだろう。
僕は呆れて返す言葉もなかった。
彼と別れた後無性に腹がたったが、きっと誰も彼の間違いをただしてくれなかったのだと思うと、怒りがひき悲しくなった。