朝起きると親父とばあさんが本気で罵りあっていた。
いろいろな問題を積み重ねてそうなったので驚きはない。
二人とも癇癪持ちなのでいつこうなるかと思っていた。
それでも寝覚めに叫び声を聞くのはすごく不快だ。
ばあさんが親父を泥棒扱い(全くの言いがかり)し、親父はばあさんを糞ババアと恫喝する。
なかなかに醜い一族だ。
三年前は親父と姉だったな。あの時はお互い手を出して首を絞めあってた。
あの時とかわったのはじいさんが完全にボケて施設に入ったこと。
姉があの日以来家族と全く口を聞かなくなったこと。
それでも実家に居座り続けていること。
変わらないのは母と僕は傍観しつつ大事にならないように諫めること。
ただ親父が一番大切なのは母なんだとばあさんに叫んだのは少し感動した。
親父に感動したのは初めてかもしれない。
母さんよかったな