2011-05-19

原初の精神

自身だけがある世界

宇宙にたった一つの惑星が浮かんでいるような

たった一人で完成された世界

なにもかも満ち足りていたころ

だれもかれもひとりぼっちで完成していたころ

削れた自身が宇宙と混ざる

自身は星を食らうようになる

満ちなくなったのだ

から、満たすために食すようになった

また一人で満ちるために

そして自身は星の輝きを知る

満ちるようになってからも自身は星を眺めるようになった

「満たすだけでなく、この輝きも欲しい」と

自身は星を愛でるようになった

そして、その輝きがどうやっても手に入らないから、憎んだりもした

そうして世界が始まった

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