自身だけがある世界
宇宙にたった一つの惑星が浮かんでいるような
たった一人で完成された世界
なにもかも満ち足りていたころ
だれもかれもひとりぼっちで完成していたころ
削れた自身が宇宙と混ざる
自身は星を食らうようになる
満ちなくなったのだ
だから、満たすために食すようになった
また一人で満ちるために
そして自身は星の輝きを知る
満ちるようになってからも自身は星を眺めるようになった
「満たすだけでなく、この輝きも欲しい」と
自身は星を愛でるようになった
そして、その輝きがどうやっても手に入らないから、憎んだりもした
そうして世界が始まった
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