「歴史が証明している」って言葉は、内容が「一般的に正しい」ことを主張してしまう。
過去にそういうことがあったということを根拠にするなら、この通り言えばよいだけの話なのに。
「具体的な過去に言及し、その問題を挙げ、対策を主張する」のが過去に学んだ主張というものだと思う。
仮に一般化できる事象であるなら、一般化できるという根拠を挙げねばならない。
そうでなければ、主張は「他者の勝手な思想」という枠を抜けることはできない。
親密な集団なら、それでも信頼を得られるかもしれない。
でも、思想を広める対象が広くなればなるほど、他者との距離は開き、思想を信じようとする心理的根拠は少なくなる。
たくさんの事実と論理を敷きつめて、それらの納得を機会として初めて、思想というのは導入されうるんじゃないのかしら。
そこがきっと、伝える側に回るときに、大事なのだね。