2010-03-02

増田感情を整理するのに向いている

匿名にも様々なレベルがあると思うが、増田のように、個人を容易に特定出来ない、ただ一片の記事としてのみ表出し、但し書き手のみが、まとまった形で記事を参照出来るというこのシステムは、もやもやとした感情を整理し文章化するのに大変都合がよいものだと思った。

なにせ感情が左右される原因というものは大抵個人的事情ばかりであり、そのようなものを従来のブログという形で集積した時点で、遠からず『著者』という個人が固定されてしまう。例え名前が知れないとしても、それは書き手にとってはあまり気持ちの良いことではない。というのは、常に変化する感情を書き殴っているにもかかわらず、過去の書き込みやレッテルコメントがつけられたり解釈されるのでは、自分を晒していることと大差はないからだ。そこに匿名というメリットはもはや存在しない。

同様な理由で、twittermixiだって使い物にはならない。特にtwitterになんて、誰が本当の自分なんてものを書くものか。私の書くつぶやきなんて、私という断片の極めて小さな一部分でしかないのだ。揚げ足取られることに痛みを覚えている人間が無防備に使えるメディアではない。mixiに書くくらいなら最初からそいつらと呑みに行く。その程度のマイミク数だ。

また、2chは話の流れが埋もれすぎてしまう。後で記事を見返すことも出来ない。このような文章を書き殴るような人間は基本ナルシストであり、後から自分が書いた文を読み返してにやにやするのが目的なのだから(キモイね!)、読み返せないようでは若干使いづらいのだ。ただ、語るべき内容が既にあり、スレッドも維持されているようなら便利な場所ではある。適材適所かと思う。

ナルシストだけれども、露出狂にはなりきれない、そんな小物めいた自分のような存在に、増田はとても優しいシステムだと思う。どうか末長くサービスを続けていただきたい。あ、でもある日突然 http://anond.hatelabo.jp/username とかアクセスすると id:username が書いた増田が全部読める、なんてことになったら、私は多分いまの職場をクビになると思う。それだけは本当に勘弁して下さい。

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