2009-04-26

ほんとに「やらせ」なの?

いまや捏造テレビ局と言えばTBSというくらいに、視聴率の低迷と併せて嘲

笑の的になっていますね。

asahi.com朝日新聞社):「これが二重行政現場」…実はTBS依頼でやっただけ - 社会:

http://www.asahi.com/national/update/0426/OSK200904250084.html

大阪府管理する道路と、国が管理する道路では清掃の管轄が違うので、府の

清掃車は交差点でわざわざ清掃装置を停止して、そのために生じる余分な手作

業まで行っているという。

重複した設備などの事業資源と、子供じみた縄張り意識予算を浪費する行政

これがTBS番組ビデオ取材された内容でした。

2点感想があります。

指摘している内容がしょぼい!

たしかに縦割り行政の弊害だし、それが端的に表れているわかりやすい例なの

で格好の的ですが、自転車置き場の屋根理論という言葉をどうも想起して

しまいます。

つまり、ダム建設環境問題のような複雑で大きな問題よりも、自転車置き場

屋根を作るべきか否かのような、小さくて分かりやすいことのほうが、予算

も影響力も大したことがないにも関わらず、ひとびとの関心が高く、議論が白

熱して決着に時間がかかる、というやつです。

もちろん清掃車の問題は、そのことだけを指摘しているわけではないでしょう。

しかし、これを端緒に行政区分を見直すことになったとしても、同じように小

さくて外から見える問題ばかりが注目され、しばらくするとうやむやになって

しまうこと請け合いです。

それでは、いままでと同じ繰り返しになるだけですね。

いやいや、それでもちょっとずつ前進してきているのだ、と思いますか?

ぼくには足が付け変わってきただけのように思えますけれど。

これを「やらせ」っていうのかな?

YouTube - T○S 捏造報道「これが『二重行政』の現場だ!」問題シーン-資料 :

http://youtube.com/watch?v=8JlJNrQu_mA

問題のビデオでは、清掃員がはっきりと

国道府道が違うから、そこの分だけブラシをあげなきゃいけないんです」

と言っています。

清掃員が話している内容を編集していたり、証言そのものをでっちあげている

のならば、やらせというより捏造報道です。

そうではなく、先の報道あるとおりに、TBS取材の依頼で清掃員が虚偽の

証言をしているのなら、府側も内容に関与していることになりますよね。

もしそうなら、やらせ以前の問題なんじゃありませんか。

行政職員が、テレビの取材に協力して、普段はやっていないのに敢えて効率の

悪い仕事のやりかたをしてみせる。

そのことのほうがむしろ問題なんじゃないですか。

それともうひとつ。

事業資源の重複は、競争原理のもとでは避けられないものです。

交差点だけ清掃を除外して、却って無駄が出るなどということはともかく、例

えば国道はいつも汚いが、府道は清掃が行き届いているということなら、その

ぶん府の行政価値が上がるでしょう。

重複が無駄だから資源統合しようというのは、社会主義的な手法に他なりま

せん。

少し大げさですが、戦争前後統制経済も、資源の効率利用のために行

われましたが、そこに競争原理は働かず、不正行為も横行しました。

社会保険庁がずさんな管理をするのも、競争相手がいないからこそまかり通っ

てきたことです。

役人にも競争させようというのは、必ずしも理にかなわないものではありませ

ん。

正しく評価が行われさえすればの話ですが。

  • ちょっと気になったのでつっこみ ・原則、行政職の人間は清掃員をやらない(やるとしたら技能労務職) ・殆どの自治体は委託に切り替えてる(大阪府も委託ですね) 増田って責...

    • 横増田だけど、元増田さんの、 そうではなく、先の報道にあるとおりに、TBS取材の依頼で清掃員が虚偽の 証言をしているのなら、府側も内容に関与していることになりますよね...

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