2009-03-19

朝日新聞」が、消える日は近いのではないか

全米で新聞社廃刊続出、名門NYタイムズ本社ビルを売却

宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 平成21年(2009年)3月18日

シアトルの有力視「シアトルポストインテリジェンサー」紙は紙媒体新聞廃刊として、ウッブだけのニュース業務に絞り込む。最終号は17日付けだった。

新聞ハースト家の系列である同紙だけに、西海岸メディア関係者ばかりか、全米に衝撃を運んだ。

以後はネット中心でコラムブログ論戦を基軸にする。同紙に働く145名のうち、20名ほどを残し、全員は解雇される。

全米マスコミの名門老舗、「アメリカ朝日新聞」とも言われる「 ニューヨーク・タイムズ」がマンハッタン本社ビルを売却した。

ニューヨーク・タイムズの52階建ての本社ビルのうち同社保有は21フロア、これを投資会社に2億2500万ドルで売却し、同時に同投資会社と15年間の賃貸契約を結び、10年以内に2億5000万ドルで買い戻す権利をもつ契約を行った。

マイアミ・ヘラルド」等を発行する業界3位「マクラッチー」社も、大規模なリストラを断行、そして、NYタイムズは「共同でウェブサイトを有料に切り替えよう」と各新聞社の共同戦線提言した。

クラッチーは「歴史上、これほどの収益悪化はないが、改善の兆しもない」とコメントし、全社員の15%に当たる1600人を解雇する。

ニューヨーク・タイムズは「新聞社は読者や広告主に対し“談合”も辞さない覚悟であたるべきであり、ネットの記事を無料にしたことが、今日経営悪化の元凶だ」と決めつけ、新聞を守るためにも、全ニュースペーパーは、ネットの読者から購読料を徴収しようと提唱した。

同時にネット検索最大手のグーグル米国版で広告掲載を始めたため、そこにニュースを配信しえちるメディアにも収益を分配するよう協調して動こうとも提唱した。

つまりグーグルニュースを取材し配信した新聞社にも分け前をよこせ、と言っているわけだ。

これは一種断末魔の叫び?

広告収入日本マスコミも顕著に激減

日本マスコミは全米の惨状に酷似している。

電通によれば2008年広告費は4.7%のマイナスに転じたそうな。

マスコミ4媒体新聞テレビラジオ雑誌)はすべて営業成績が落下、全体で7.6%のマイナスであり、とくに新聞雑誌が2桁のマイナス成長となった。テレビも4.4%の後退となった。

一方、インターネットへの広告出稿は16.3%増加を記録した。広告全体のシェアネット広告は10.4%である。

           2007年     2008年   対前年比

広告費     70兆0191億円  6兆6926億円  ▲4.7%

マスコミ4媒体   3兆5699億円  3兆2995億円  ▲7.6%

 新聞        9462      8276億円  ▲12.5%

 雑誌        4585      4078億円  ▲11.1%

 ラジオ       1671      1549億円  ▲7.3%

 テレビ      1兆9981    1兆9092億円  ▲4.4%

インターネット    6003      6983億円  +16.3%

▲明日の日本マスコミ運命がみえてきた

朝日新聞秋山社長は「年頭所感」で給与体系の見直し、リストラ1000人、東京大阪二本社制、経費削減を唱えたという。

しかし朝日新聞の膿みとは、仕事をしない管理職である。

朝日給与体系を見ると、

読売新聞         1500万に比較する

1 朝日新聞社      1358万  42.3歳

2 日本経済新聞社    1282万  41.0歳

3 西日本新聞社     1038万  42.8歳

4 日本農業新聞      872万  42.9歳

5 毎日新聞社       870万  44.0歳

部数世界一読売給与体系に及ばないとはいえ、42歳で1400万円近い年収があるとは! 驚き以外のなにものでもない。世界マスコミビジネスの趨勢にまったく取り残されている。

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