今日は一段と疲れた。
取引先とのトラブルはなんとか終息したが、菓子折りを持って行った際には散々皮肉を言われるはめにあった。
こんな時はあの場所だ。駅に着いたら、いつもとは逆の出口から徒歩5分。コンクリートに囲われた川の辺りに、慎ましく立ち並ぶ雑居ビル群。建物から漏れる光に導かれてたどり着く、「BAR 増田」。
店なドアを開けると、古めかしいベルが鳴る音が聞こえる。マスターはこちらをチラリと見上げて、ほんの少し会釈をしてぎこちなく笑う。
マスター、今日も聞かせてくれよ。ちょっと変わった常連客の、悲喜交交を。溢れかえる喜び、悲しみ、不平不満、ちょっとした思い出の玉手箱。
この場所だけが、浮世のことを忘れさせてくれるのさ。
聞こえるか、聞こえないか、小さな音量でかかるブルースのレコード。今夜はとことん飲みたい気分なんだ。
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