少し年下の男の子。学校も住んでいる場所も違うのに、なんだかんだでよく顔を合わせていた。けれども彼とは全く話をしたことがなかった。
あるとき、その子のおばあちゃんが間を取り持ってくれて少し話をしたら、なんだか打ち解けられた気がした。
しかし次に彼の顔を見たとき、僕の根暗で人見知りな性格が災いして思わず顔をそむけてしまった。彼は僕と話をしたそうにしていたのに。
それから何年も経って、またちょくちょく顔を合わせる機会ができてきたけど、当初のような状態に戻っている。というか距離をあけられている。
たぶん、「顔をそむけた事件」で僕は彼を深く傷つけてしまった。ちょうど彼もいろいろ思い悩んでいた時期だったらしく、タイミングが相当に悪かった。
また彼のおばあちゃんが間を取り持ってくれはしないかと期待してみたけど、残念ながら今は認知症を患い、施設で暮らしておられるという。
今後も彼と会う機会は必ずある。どうしたらいいんだろう。
俺根暗の友達を作るのが上手いんだけど、そういう「ネクラエピソード」は凄い役に立つよ。 世間話、昔話の体で距離を取りつつ 「昔君と会ったときさ、おばあちゃんがとりもってくれ...