2010-03-06

ttp://www.iamas.ac.jp/~mmiwa/mosquito.html

天声人語」で、私が最近気になっていたことに触れらていて複雑な気持ちになりました。「モスキート音」なるものを発生する装置を使って、「真夜中の公園にたむろする若者を追い払う実験が、きのう東京都足立区で始まった」という話題です。この話を私は、数日前にラジオニュースで聞いてただひとりすごくショックを受けていました。迷惑な若者達を追い払うために彼らにしか聞こえない(はずの)音を使って「追い払う」試み・・まず、その発想それ自体に、そして、それが、困っている周辺住民達の「奇行」ではなく自治体の「試み」として行われ、またさらに、そのことを何の違和感もなく報道するメディアに私は驚いたのです。

他人の迷惑が想像できない身勝手若者は叱られるべきです。そして必要ならば罰を受けても仕方がないかもしれません。しかし彼らはゴキブリネズミではありません。私達がかれらを「駆除」するかのように、そのようなテクノロジー即ち「暴力」によって処遇することを誰もが公然と正当化することは、私には正気の沙汰とは思えません。若者達に「おまえらうるさい!」と住民が叱って、彼らに逆ギレされたら・・と思えば尻込みしてしまうかもしれないし、警察に通報しても相手にしてもらえないのが日本社会の現状なのかもしれません。しかし、そうなら、まさにそちらが問題なのであって、一定年齢以上の人々にはその存在すら意識されないグロテスク音響発生装置によって若者を「駆除」することがひとつの解決策だとは私にはどうしても思えません。そして、それを他ならぬ「年を重ね」ているらしい天声人語の筆者が当然のことのように語っていたことに驚いたわけです・・「年を重ね」た大人が話題にすべきなのは「はた迷惑な若者達」などではなく、テクノロジーを用いたこのような無言の暴力を公然と認めるようになった、即ち子供達(若者)を害虫のように表象するようになった私達の社会の方ではないでしょうか?  三輪眞弘

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