2008-03-27

恋愛至上主義

本田透の『萌える男』が一部で話題になっている模様。近いうちに読んでみる。

いつの間にか俺は「恋愛至上主義」についてよく考えるようになった。いや、俺がこれをよく考えるようになったのは専門学校に入ってからだった。

俺の高校時代は2年のときに理系を選んでしまった為、女の子とほとんど交流できず(女の子はほとんど文系に行ってしまった)。偏差値はかなり低い高校だった。でも俺はオタクではなかったので、スクールカーストでは中間の位置にいた。サッカー部に入っていたこともあって、周りの友達もどちらかというと体育会系とかちょっと不良っぽい人が多かった。

それが入試に落ちて専門学校に入ってからというもの、その環境が一変。

もともとコンピュータが好きだったので、それを深く学ぼうと思いコンピュータ系学部に入ったのだが、周りにオタクしかおらず強烈なカルチャーショックを受ける。自分の服装はどちらかというとB系とかストリート系なので、オタクしかいないクラスでは浮きまくり。オシャレをしているオタクの人もいるものの、さすがにB系ストリートファッションをしている人はいなかった。

だから俺はアニメも見ないから趣味も合わないし、話してもアニメの話題をされると何を言ってるかわからないので、「あーおれ何てとこに入っちゃったんだろ・・・」と絶望した。でも、だんだんと日にちが経つごとに何人かのオタクの人たちとも話すようになった。特によく話したのは二人。一人は自分よりも4,5歳年上の人。もう一人は同い年の人。後者オタクの中では珍しく、下ネタが大好きな奴だった。だから下ネタが元で急速に仲良くなった(ゲイって意味じゃないよ)。前者はFラン高校から来た俺に熱心に勉強を教えてくれた恩師のような存在だ。俺はアニメの話題は出来ないものの、授業や勉強の話題、下ネタだったらどうにか話すことができた。

そして彼らと仲良くなるにつれて、あることが見えてきた。

それは彼らが「゛恋愛”という競争からドロップアウトした人」ということだった。

何かしら異性関係などで相当嫌な経験をしているという事でもあった。ここではあえて書かないが、確かに昔の話を聞いてみるとけっこう嫌な思いも体験しているようだった。かくいう自分も、中学高校時代は女子ともご縁が無く、何度かあったそういう事柄も、恋愛至上主義者たちが言うような「美しいもの」ではないことを身を持って知った。素晴らしい部分もあったが、ドロドロとした部分も見てきた。だから彼らのエピソードは全く無縁な話ではなかったのだ。その当時はまだ自分も恋愛至上主義に結構毒されていたので、「彼女がいないのはおかしい」と自分にプレッシャーをかけてしまったりしていた。だが、彼らを見てその考えは徐々に変わっていった。そこから自分も恋愛至上主義の蔓延ぶりに疑問を持つようになった。

テレビなどでは「恋愛は素晴らしい、もっと恋をしよう」と扇動するが、俺は「恋愛は素晴らしい、でも汚い部分も同じくらい多い、だからほどほどに」と付け加えたい。その方が精神も安定すると思うんだ。

最近はその同い年のオタクな友達も「あー彼女できないなぁ・・・」と落ち込んだりしている。

あれだけ趣味情熱を注いでた奴までもが、深刻そうな顔してそんな事を言うのである。これには俺も心底ショックを受けた。だから、最近の「恋愛至上主義」がマジョリティになっている状況を憂う。「無理やりにでも恋愛しろ」という考えには心底疑問を持つし、無理やり付き合ったりしてる奴は大抵、頭の中がお花畑なバカが多い。それで別れそうになると痴話ゲンカで騒いだり。

もう本当にこういう状況をなんとかしてほしい。「恋愛しなきゃおかしい!」みたいな風潮は消えてなくなってほしい。

  • 横だけど >下ネタが元で急速に仲良くなった(ゲイって意味じゃないよ) このエクスキューズを入れた意味がよくわからん

  • そもそも、本田透自体が恋愛至上主義者じゃね?

  • 「汚い」部分なんてあるっけ? 「嫌な思い」ってのは裏切られた時の絶望とか黒い嫉妬の気持ちとか? なんかさ、元増田は逆の意味で恋愛至上主義って感じがするよ。 他の人が抱...

    • 僕らはべつに「精神の安定」を求めて生きてるわけじゃないもの。 http://anond.hatelabo.jp/20080327144735 いやいや、少なくとも私は恋愛に精神の安定を求めている。もちろん不安にもなるけど...

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