ここは五反田。この駅に降りるのも12年ぶりか。
駅前は12年前と大きく変わらず、あのときあったモスバーガーもそのまま。
駅からそこへは歩道橋を渡ったか、横断歩道を渡ったかも覚えていない。12年前は週2で通ったのに。
12年前(1995年)-
同棲のきっかけも、一回寝た関係からずるずると始まった。18歳で東京に出てきて一番最初に知り合った女性だ。
本当はただ寂しかったからだ。慣れない土地で新しい生活を始めて誰か人恋しかったからだろう。
なんとなくの同棲も飽きた頃、友人の誘いで五反田のピンサロへ行った。
彼女がいる後ろめたさもあったけど、誰でも経験してることを自分への言い訳として行った。
「青い月」(仮)という名前の店は、五反田の駅からすぐの所。
初めて行ったその日に、彼女と出会った。夏美(仮)、自分と同じ20歳の子だ。
こんな娘が働いてる。一瞬に心を持っていかれた。
「いつ出勤していますか?」いつ行けば会えるのか知りたかった。
それから夏美に会いたいがために、バイトを多くした。
自分の電話番号を教えられないから(彼女と住んでるので)携帯電話を持った。
2回目に行ったときには、顔を覚えてもらっていた。名前を聞いてきたので、作ったばかりの名刺を渡した。携帯番号入りだ。
2日ほどたってから夏美から電話がかかってきた。
夜遅く12時を過ぎた頃だ。今から会いたいと。
当時、僕は立川に住んでいて電車も無くなっていて五反田までの手段はタクシーしかなかった。学生で金もなく行ける資金はなかった。
次の日、お店に行く約束をした。
次の日、お店に行くと、今日の夜会おうよ、と言ってきた。お店が終わるまでモスバーガーで時間をつぶした。
お店が終わり、五反田で軽く食べてから都庁へ行った。
夏美さんは京都出身で東京に来たのは自分と会った1週間前。夏美の要望から都庁へ行った。
もちろん夜中の都庁だから上に上ることもできず、無機質な建物の空間から感じる夜の空気が気持ちよかった。
「付き合いたい、付き合おう」自分から出た言葉だった。
「いいよ」夏美は返事をしてくれた。
それから同棲している家を出た。
時間を見つけては夏美に電話したり会ったりしたんだけど、だんだん電話がつながらなくなった。いつかけても留守電になった。(その当時彼女の住んでいる自宅の電話だけ。携帯は持ってなかった)
留守電に何か残すも連絡がない。
何度かかけて、ふと留守電の応対メッセージが友達が使っている電話機と同じものだと気づいた。
これは聴けるかも。
友達の電話機のマニュアルを見せてもらい、外出先から聞ける留守電が聴ける初期設定の暗証番号を手に入れた。
「87件です」
件数はもう覚えてないけど80件は超えていた。
たくさんの男がかわるがわる電話をしている。
「夏美さん」「紀子さん」「ゆきえさん」・・・
いろんな名前で彼女を呼んでいる。
自分だけではなかった。
たぶんそうだろうと思っていたけど、夏美には複数の男性がいたようだ。
いろいろ聞きたかったけど、夏美に会えない。
店に行っても「本日は休みです」と言われたり、電話で出勤を聞いても休みだった。
今思うと、店員にそう言っていたのかもしれない。
そんなことが続いて、お店には行かなくなった。
自分も元の彼女に戻った。
あれから昔を思い出し、何度かネットでお店の情報を追っていた。
お店の名前がころころ変わり評判も悪くはない様子だった。
そして今回、意を決してお店に行って来た。
「青い空」(仮)。あの時とよく似た名前だ。
12年もたっていると何かがかわるだろうと思ったけど、大きくは変わってない。
料金が7000円になっているのと、ネットで割引券があったこと、店内の注意書きに「2chの話題は禁止、即刻退場」とのこと。
店内に入るとあの時と雰囲気が変わってない。
あの時働いていた特長的な社員も、有名な社交さんもいない。
12年もたてば当たり前だろう。
しばらくすると一人目の人が来た。
つまらない話をして早速のサービス。
2人目。
名前が夏美(仮)。12年前と同じシチュエーションでびっくりした。
嘘つかない、素直なタイプ。あの時と同じだ、また来たいと思ってしまった。
話すのが照れくさそうでさっさとサービスに入りたいようだ。
あ!と思ったときにサービス終了です。
3人目の方。
話だけで終わりたそうな女性。あと5分だけどどうする?と。
「せっかくなんでお願いします」
12年前より年取っているし、あっちのほうは衰えているはずなんだけど、この年になって30分で2回い(ry
30過ぎて風俗に(再度)はまるとは思わなかった。
またきっと逝きます。
楽しそう。風俗行ったこと無い。