■空がこんなに青いとは
20代最後の年、友人の結婚式に出た
わけも分からず、美味しいご飯を食べて、わけも分からない内に終わってしまった
友人はパートナーの手をほんとうにしっかりと
握っていた。
私はいつか友人と手を繋いだことを思い出した
あの時君は泣いていた。どうしてか泣いていたよ
そして僕も同じように泣いていた
あんなに頼りなかった君がパートナーを守る
ような男に成長している
なんだか心がさびしいような感じだった
結婚式を終えて、車に戻ろうとしたら
青い空に気づいた
そう言えば友人ばかり見るのに夢中で
空など見てなかった
泣いた
もう一人でも泣かないと決めたばかりなのに
空はほんとうに
ほんとうに
青くて
広くて
滲んだ色の空だった
人々のはしゃぐ声がした
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