2018-09-12

「お父さんあれ気持ち悪い」

そう言って娘が指さした先には小さな黒いゲル状のモノが蠢いていた

「なんだ?あれは・・・

何か分からないがすごく嫌な予感がする。

その物体はまだこちらに気づいていないらしく、その場かこちらに寄ってくることはなかった


私と娘はともに音をたてないように静かにゆっくりと後ずさりする。

しかし突如!黒い物体が娘に向かって襲い掛かってきた

「やめろおおおおおおお!!!

私は必死叫びながら娘の盾になろうとする。

しかし、黒いゲルの動きは速く間に合わなかった。

黒い物体は娘に付着すると瞬く間に増殖していき、あっという間に娘の全体を覆っていた。


もはや娘の面影のない、黒い人型のソレはこちらを向いてにやりと笑った。

そして顔からゲル状の物体が引いていき半分だけ娘の顔が現れ

くぐもった-しかし確かに娘の-声で叫んだ

『お父さん、これ キ モ チ イ イ !』

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