むかしむかし、あるところに犬・猿・雉がいました。
三匹が川辺で遊んでいると、川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」という轟音を立てて大きな桃が流れてきました。
犬・猿・雉はごちそうとばかりに桃を食い尽くすと、中から男の子が出てきました。
犬・猿・雉は男の子におそらく「桃太郎」と名付け、大切に育てました。
「犬・猿・雉さん、ぼくは鬼退治に行ってくるよ」
「ワンワンワン」
「ウキキキキ」
「ケーンケーン」
道中、川辺で洗濯をしていたおばあさんが桃太郎のきびだんごに気づくとこう言いました。
「桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、一つわたしにくださいな」
桃太郎はこう言いました。
「鬼の征伐についてくるならあげましょう」
おばあさんがパーティーに加わりました。
桃太郎とおばあさんはさらに進むと、山で芝刈りをしているおじいさんに出会いました。おじいさんは言いました。
「桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、一つわたしにくださいな」
犬猿の仲ではなかったのだな。よかった。
桃太郎の言語教育が心配だ