北海道の地名増田を見て思った。増毛町出身の人にとって「増毛」という語はふるさと以外の何者でもなかっただろう。しかし増毛を出たらば「増毛」は増毛町を意味しなくなる。街にネットに「増毛」は満ちている。見かけるたび最初のうちはふるさとを苦笑いとともに思い出していたのが、いつしか面倒になっていくのではないか。「増毛」を「ぞうもう」と読むたび、ふるさとは彼の中から薄れていく。髪の毛とともに薄れていく。
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