2016-10-22

息を吸い、それを吐く

「それ」が私自身だ

一息ごとに

世界と混じり合い

熱を帯び

形を変え

広がりを変え

匂いを変え

また世界に溶け込んでいく

私が認識する私のこの身は

本体ではない

本体ではないが

私を形作る大事な要素だ

それでもこの身はいずれ朽ち果て

そのとき私はただ世界に溶け込む

私は空気のごとく軽い存在

目にも見えず

留まることもなく

誰かを動かすこともない

それでも

消えることな

また

どこかで誰かの吐く息の一部となり

変わり続ける

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