■溶けて混ざり合いたい
あの子と二人でスライムみたいに粘性のある液体状の体になって
境目が分からなくなるほどドロドロのひとつの物質になりたい。
服を着たまま抱き締め合っていたけど、服があるとなんだか距離がある。
裸になって抱き締めたけれども皮膚の薄皮がやはり隔たりを感じさせる。
粘膜を絡め合わせてみても体が二つあるという事実は変わらない。
思いっきり押し付けてみたけれど何もかもが一つになるには程遠い。
体が邪魔だ、もっと一つに。どこからどこまでが自分で相手だったのか
分からないぐらいに、溶けて混ざり合いたい。意識も一つに。
好きだよ。
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