他人に注意を払う時もあるが、しかしそれは間接的に自分を利する時だけである。
強い感情というものを持たない。腹が減ったとか、満たされたとか、そういうレベルでしか物事を考えることができない。
他人を強く愛したり、憎んだりすることもない。
表層的な部分――喜んでいるとか、怒っているとか――を理解することくらいはできるが、その根本的な原因を推察することができない。
強い情熱などといった根深い欲求を持たないので、そういった強い心の動きというようなものを他者にもたらすことができない。
自分自身の心すらも信用しておらず、人間は変化するものだと考えているので、心から誰かを信じたり、何かを根本的な部分から信用することができない。