[2010.8.24]
部落や在日や前科者といった人たちばかりが生活保護を受けられて、気弱な人は門前払いされて餓死したり熱中症死したりするのはおかしいから、生活保護者収容施設を作って一括管理するべき?
http://hiro.asks.jp/73011.html
昔、人足寄せ場というモノがあった。自己破産者や逃散農民といった無宿者を、犯罪者として懲罰するのはやりすぎだが、野放しにするのも迷惑という事で、そういった軽犯罪者を収容して、職業訓練を施して社会復帰させるという、更生施設として運用されていた。この寄せ場送りになった者は、寄せ場から解放されるまで、非人という身分になった。
生活保護者収容施設というのは、ようするに、寄せ場を復活させようという話なのであろう。しかし、まともな人だけが寄せ場に送られるのであれば良いのだが、人間には、いろいろな人が居る。シャブ中や賭博狂、異常性愛者や暴力的性向、酒乱、虚言癖、盗癖等、まともに社会生活を送れないし、更生する見込みも無いという人が、一定の割合で発生すると言っても良い。
そういう人が寄せ場に溜まると、風紀や治安が乱れ、管理責任をまっとう出来なくなる。刑務所と違って、懲罰や経済行為の禁止は出来ないだろうし、同性愛者が紛れ込んでエイズが蔓延したりしたら、更生させようとしているのか病死させようとしているのか、わからなくなってしまう。
管理責任をわざわざ背負い込むような施設を作るという考え方は、間違っているという事である。
この日記では、失業保険や生活保護といった社会保障も、納税預金口座のような、入金はできるが、政府機関が発行した払い出し書が無いと引き出せない口座を利用した積み立て制度にする事を提案している(cf.[2008.12.4])。
この制度において、赤字が発生した時に、その増大を、どのように食い止めるかという問題がある。口座の残高が赤字で本人が病気になった時に、将来赤字を補填してくれる子孫や血縁者が居ない場合には、赤字の額が残りの労働可能期間と平均賃金から算出される納付可能額よりも低い場合には通常治療、大きい場合や平均余命以上であれば、緩和ケアのみになるというルールを強制すると、長生きしたければ家族や親族を作って大事にしろ、一族から赤字を発生させるような人を発生させないように、親族全員で努力しろ、本人に更生の見込みが無いならば、緩和ケアのみにしてくれと意思表示を取りまとめろという話になるわけで、起業する意義や、雇用を作り出す必然性が発生するようになるし、更生の見込みの無い人を選んで病死に追い込む判断は、本人が属する一族が行う事になるので、責任問題は発生しないという事になる。もちろん、本人が生前に作った赤字を一族が分担して負担しない場合には、税金で赤字を補填する為に、意思の取りまとめをした文章と一緒に公開という事になる。赤字の回収も可能となるであろう。
行政指導の権限を強化するばかりで起業する人に嫌がらせをしているような規制を止めて、大企業優先の知的財産権や懲罰的損害賠償といった制度を改めるだけでは、人民の行動は変わらない。変えるならば、家制度を破壊して核家族から個人にまで分解を進めてきた家や家族といった概念に実質を持たせる改革も行わなければならない。生活保護受給者が増加し続けている事や、非実在高齢者の年金の不正受給が発覚したり、育児拒否で餓死や学校に丸投げしていじめに気がつかず8歳児が首吊り自殺してから大騒ぎ等という事も、特殊例ではなく、制度の欠陥が表面化してきていると考えるべき問題なのである。