2008-07-26

梅田望夫講演録のココがすごい! 10のポイント

http://q.hatena.ne.jp/1216740618

梅田望夫さんの講演録(http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20080629/p1)のよさが分かりません。感銘を受けたと仰ったり、引用している方々は、具体的に何がどう凄いと思ったのでしょうか。

 

といういわしの質問に増田で回答してみるよ!

 

梅田望夫講演録のココがすごい! 10のポイント

 

1 「ものを書くのをやめて、ちがうことをしようと思っています」などと書いておきながら、実際にははてなダイアリーで売れなくなってきた自著本を売り続けるための宣伝広告を、読者に宣伝広告文を読んでいると意識させることなく、それがあたかも新戦略を指し示すエントリーであるかのように読ませてしまう梅田望夫の図々しさがすごい!

 

2 現代日本社会現実は、学歴社会階級社会格差社会が厳然として存在していて、彼がいうところの「個人の選択肢がものすごく多い」人や、「目の前に選択肢、可能性がバーンと広がっている人」や、「それを活かせる潜在能力を持った人」は恵まれたごく一部の人だけで、そういう状況は今も昔もなにもかわっていないにもかかわらず、あたかも今の時代を生きている人すべてが「個人の選択肢がものすごく多い」かのような前提で現実を描いてみせる、梅田望夫勘違いさがすごい。

 

3 彼は株式会社はてなという「ネットを介してつながる人」を相手にした商売に参加しているにもかかわらず、その商売相手であるはてなユーザーも読んでいる場で、「ネットを介してつながる人たちが、毎日何をやってすごしているのかということが気になり始めたら、結局自分のなかに何も身に付かないまま、1年、2年ダラダラと過ぎてゆく」などと、はてなユーザーが置かれた立場を気にする態度があたかも無意味時間であるかのような主張を本人の前で平然と書ける、梅田望夫の無神経さがすごい。

 

4 目の前に存在する辛い現実を直視しなければより大きな危険に直面することになるにもかかわらず、「あまり大変だねということを書きすぎるとぜんぜん元気がなくなって落ち込んでいくばかりでしょう。だから、わざとあまり書かないようにしていたら、こいつはバカじゃないかと批判されて、そんな当たり前のことわかってやっているよ、ということでわかる人はみんなわかっているんだけど、そういう批判はおもしろいからそのままにしてあります」などと書いて、現実を直視することなしで戦略だけ見ていれば目前の危険から回避できるかのような錯覚幻想を読者に与え、その結果として読んでいる人の現実危険に晒している、梅田望夫の無自覚さがすごい。

 

5 上司の命令に「何も考えずに「わかりました」と言ってやると、それは負けなわけです」という彼の態度は、実はただ単にニートの「働いたら負け」と同じロジックにすぎず、世間ではそれは笑いのネタになっているのだが、そういう笑いのロジックマジで書いて恥じない梅田望夫の面の皮の厚さがすごい。

 

6 グーグル創業者などの言葉引用し、あたかもそこに英知があるように表現し、情報を得る力を何に使うかという問いの答えとして「自分の時間を正しくつかう」と書いているが、時間の使い方の「正しさ」の基準について自分ではなにひとつ説明しせず、基準については読者の判断に丸投げする、梅田望夫の投げやりな態度がすごい。

 

7 「科学テクノロジーを梃にして、世界の非常に大きなインパクトを与えられる機会がそこらじゅうにころがっている。」という文を引用し、テクノロジーを使いこなすことが理知的であるかのように書いているが、彼のいる株式会社はてなでは紙のメモに手書きで連絡事項を書いて作業を進めるなど原始的な作業を今も続けている、梅田望夫理想現実の落差さがすごい。

 

8 「シリコンバレー存在理由は世界を変えること。世界を良い方向へ変えることだ」との文を引用し「正しいと思います」と賛同してみせるが、シリコンバレー株式会社はてな米国法人は世界を変えるほどの目新しいサービスをなにひとつ打ち出していないし、実際世界はなにも変っていない。言ってることと実行した結果の落差を直視しないで戦略だけを主張しつづける、梅田望夫の楽観ぶりがすごい。

 

9 「すべて富裕層から始まって、最後はかぎりなくコストゼロに近づいて、すべての人を潤すというロジックがあるけれど、それはいつのことやらということで、過渡状態では実際には格差が広がったりする」という現実問題を認識したまでは良いが、その現実問題に対する評価や具体的対応は「理念は揺るがない」の一言で済まし、結局、「豊かな国の恵まれた人たちしかその恩恵を享受できない現実」を追認しただけの、梅田望夫金持ち勝ち組的態度がすごい。

 

10 「時間だ、時間だ、時間だ」と時間の有効性をしきりと強調しているが、その時間の具体的な使い方については「誰かにどうしたらいいですかと聞くのは、自分の固有性を放棄しているということに気付いてほしい」などと答えをはぐらかし、具体的な対処方法の検討を読者に丸投げすることによって読者の時間をムダに使わせている、梅田望夫の支離滅裂ぶりがとてつもなく素敵!

 

というわけで、いろんなことに気づかせてくれるわれらが梅田望夫大先生ステキな講演録を読んでも感銘を受けずそのよさが分からない人は、「しあわせな方」としか言いようがありませんですわよ!!!!!!!!!!11111112wqzP*

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