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2006-12-07

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岡崎市の乙川河川敷で路上生活をしていた女性(69)が殺害されて見つかってから半月が過ぎた。事件の前後の被害を合わせると8件7人の路上生活者が襲われる事件が発生したことが判明。市内に約50人いるとされる路上生活者の7人に1人が被害に遭った計算になる。事件以前の平和な日常が徐々に戻りつつある一方、いつ襲撃されるか分からない不安を抱えている路上生活者もいる。路上生活者を取り巻く現状を探った。

先月19日、午前3時過ぎ。同市真宮町の真宮遺跡の休憩所で寝泊りしていた男性(55)が4人組の若者に襲われた。男性は襲撃後「しばらくは人が近づいて来るだけでおびえた」と話す。それでも4年間暮らし続けた休憩所の寝床を離れることは出来なかった。「もうこの年で岡崎を離れるのは大変。一から生活をやり直すのにはものすごく労力がいるけんね」

5年前、仕事のために九州から岡崎に出てきた。仕事中にけがを負い、左手は自由に動かない。生活費貯金だけが頼りだ。「もう行く当てがない。これからも平穏な日常を過ごしたい」。男性は空を見上げた。

事件後の金曜日の24日、名鉄東岡崎駅周辺では、駅周辺の路上生活者のために同市竜美ケ丘の日系ブラジル人の会社員、シシド・マサトさん(55)ら5人がおにぎりお茶差し入れた。東岡崎駅周辺で行われている唯一の路上生活者への支援活動で、事件後も、以前と変わらず20人ほどの路上生活者が列をなした。

シドさんは5年前に仕事の都合で来日。東京駅で寝ていた路上生活者の姿を見て「日本ブラジルと同じように貧富格差があるのか」と衝撃を受け、職場の仲間とともにボランティアを始めた。4年前から東岡崎駅周辺で、週1回路上生活者に食料を差し入れる。シシドさんは「僕らの差し入れを当てにしてくれていることはうれしい。でも僕らには差し入れをすることしか出来ない。精神的なケアは出来ないです」と複雑な表情を浮かべる。

一連の事件を受け、岡崎市も急きょ、市内で暮らす路上生活者に緊急巡回パトロールを実施した。13カ所で6人の路上生活者と面会したといい、巡回した市職員は「事件後、移動した路上生活者が多いように感じるが、面会した路上生活者の中で不安を口にした人はいなかった」と話す。市は相談があれば受け付けるが、特別なカウンセリングなどは考えていない、というスタンスだ。

名古屋市内の路上生活者に対して週2回の炊き出しと週1回の夜間パトロールなどの活動を行うNPO法人「ささしま共生会」(名古屋市中村区)の高木栄子さん(52)は「県内でも路上生活者が少ないとされていた岡崎での事件。路上生活者の中には精神的に不安定になっている人もいると思う。犯人がどういう意思で事件を起こしたのか分からない段階だからこそ、行政や警察がしっかりと路上生活者サポートしていくというメッセージを出すことが大事だ」と訴える。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061207-00000072-mailo-l23

 
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