2013-10-24

母を追い越す日のこと。

来週、34になる。

母が死んで27年も経つんだと思えば長かったような気もするし、それでも日常しかないのであっという間の気もする。

去年の今頃は、母と同い年かと思った物だ。

母は、20代の終盤から闘病を始めたのだが、幸いに僕にはその兆候もない。

兄弟にもその兆候はないのでみんな母よりは長生きできそうだ。

いや、いた。

母は子宮癌だったのだが、それは妊娠と同時期に発覚した。

上手くいけば僕は四人兄弟の筈だった。

その、性別も知らない弟か妹は、残念ながら短命だった。

母の死と向き合うのが後ろ向きな気がして、長く、仏前で手も合わせなかったのだけど、僕に子供が出来たときには十数年ぶりに線香を焚いて報告した。

の子ももうすぐ三歳になる。苦手意識はすっかり染みついていて、その後も、母に手を合わせたりはしていない。

母より年上になる日には、母と、生まれてこなかった兄弟に線香を上げて手を合わせようと思う。

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