2010-06-07

最後まで読んで。

お読みいただく前に

 これから書き進めていく体験談は、筆者が可能な限り客観的な視点に基づきつつ書き記したものである。フルヴァツカ紛争やスロベニア紛争に端を発した一連の所謂ユーゴスラビア紛争に関して、筆者はどの国家民族宗教・勢力に対しても賞賛や批難・中傷を行う旨はないと予め表明しておく。

 これから読み進めていく読者の中には、見知らぬ言葉表現を多々目にすると思われるが、それに対して出来る限りの補足を付け加えていく。この中では、多くの歴史的背景や宗教が絡むが、どうか一つの物語のように読んでいただけると本望である。

 なぜなら、これは戦争の悲惨さや愚かさを伝え、平和主義啓蒙を行う為のものではなく、そこで何が起きたかを一つの体験談として記し、読者の方々に何かしらのものを感じて頂きたいからである。そして、一般的なマスメディアが活字や映像といった媒体を通して語りかけてくる途方もない情報群の中において、絶対というものはないという事を感じていただきたい。

 戦争とは悪であるかもしれない。しかし、戦争において絶対的な悪というものは存在し得ないのだ。全ての勢力や人々に、各々が信ずる正義大義名分というものが存在しており、それがぶつかり合い、折り合うことが不可能になる故に戦争が形となって現れてくるのだ。以上の事を、どうか読み進めていく前に考えて欲しいのである。

はじめに

 これから先読み進める前に、読者の方々へは登場する人物がどのような結末を迎えるか先に記しておく。

 ソニア彼女はスルツキ(セルビア人)民兵によって殺害される。

 サニャ…彼女は爆発に巻き込まれ死亡する。

 メルヴィナ…彼女はスルプスカ警察によって強姦された後、連行される。

 メフメット・カマル・ミルコの三名は行方不明となり、生存は未だ不明である。

 カミーユ…彼もまた、スルツキ(セルビア人)民兵によって殺害される。

 ドラガン…彼は裏切り者であったと筆者は誤解をしていた。

http://mamesoku.com/archives/183772.html

http://www37.atwiki.jp/yuki_yugoslav/pages/1.html

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