2008-12-08

イッツ・ア・スモール・ワールドの、あの感じ。

イッツ・ア・スモール・ワールドは別段好きではない。

むしろwktkして乗ると案外単調で退屈だったりして、肩透かしを食らうこともある。

だけどアレに乗らないとどうしてもディズニーに行った気にならないのだ。

で、何でそこまで思い入れがあるんだろうと考えていたら、

自分はイッツ・ア・スモール・ワールドの持つ「時代遅れで嘘くさい」雰囲気に、どうしようもなく惹き付けられるんだと気づいた。

アレは「なつみSTEP」に近いような、そこはかとない不安定さ・危うさが漂ってる。気がする。

待機スペースの無駄なだだっ広さ。壁一面を彩る幾何学的でメルヘンな絵、にも関わらず天井スロープは真っ黒。むき出しの鉄パイプ

生ぬるく湿った空気塩素のにおい。やや薄暗い照明。

急旋回もアップダウンもなくただゆっくり進むだけのボート。張り付いた笑顔でカクカクと単純な挙動しかできない人形たち。

違うゾーンに入るとタイミングが合わず変に混じった歌声。うつろな目をした仮面が描いてある民族衣装

ディズニーアトラクションはたいてい良くも悪くも作り物っぽいんだけど、

それぞれの世界観に合わせて徹底的に作りこんであるので、個々がきちんと「夢の世界」として成立している。

しかしイッツ・ア・スモール・ワールドに限っては、年季入ってて若干寂れてる上に、ツメが甘いというかボロが出てるというか、なんとも「虚構の現実」感が凄まじい。

そのへんのテーマパークならそこまで違和感ないんだろうけど、天下のネズミ王国にあるだけに浮いて見える。

そこにテーマリアルさもあいまって、見ようによってはシュール連続で、ある意味強烈にエグい。

そもそもディズニーは夢と魔法王国なのに、どうしてアレだけはストーリー主人公もないんだろうか。

これはきっと、「世界平和なんて魔法の国の小さな世界でしか成立しねーんだよ!」というディズニー自身のメタ的な自虐・・・おっと誰か来たようだ。

さんざんなこと書いたけどやっぱりイッツ・ア・スモール・ワールドが好きです。

もしもこの先大幅な改良が加えられて、プーさんのハニーハントばりにギミックいっぱいで充実したアトラクションなっちゃったら、それはそれで面白いだろうけど、

それはもうイッツ・ア・スモール・ワールドとは呼べないし、たぶんもう二度と乗らない。

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