舞台となる工事現場は曾孫会社まであるような大手ゼネコンの子会社です。
その子会社のとある道路工事で作業員は100名全員正社員の案件です。
100人も作業員がいるのですがツルハシやドリルを持って実際の作業をする人は
20名で残りの80人は現場監督です。
現場監督のうち30人は資材の調達や交通整理の手配、作業員の管理を行ってくれますが
実作業をする者に対して監督をする者が多すぎて現場は混乱しています。
残り50人の現場監督は親会社の担当者が現場を訪れる日に向けて、説明用のプラカードをせっせと作っています。
この案件の予算のうち50%は先ほどのプラカードのために費やされますので
道路のための予算は50%しかありません。残りの50%うち20%は設備費&材料費になります。
さらに残った30%を残り50人の人件費に当てたいのですが、それも叶わないのです。
現場の正社員の20人の実作業を行う作業員にはクレーンやコンクリートミキサー車などの特殊車両を
扱うことができるスキルを持った人間がいないので、外部の専門家を雇うために残り30%の予算のうち10%を使います。
そして案件の規模と予算に対して実作業を行う者が少なく工事完了の期日に間に合いません。
なんか構造的に・・・。 どこの産業でも大企業では大なり小なりそうかもしれんが。