はてなキーワード: 白星とは
僕は東海地方の田舎に生れ、物心ついた頃から中日ファンである。
落合さんが監督になり、ここ5年は常に優勝争いに顔を出していて、ファンにとってはとてもうれしい状況だ。
今年は、藤井、野本、平田などの若手がそれなりに活躍しているし、ブランコは頼りになるし、先発・中継ぎは少し安定しないところがあるけど、常に試合が楽しみである。
平日の仕事中は試合を観戦できないので、帰宅してからのスポーツニュースを楽しみにしているのだが、今年はなんとなく中日の扱いが悪い気がする。
(現在、僕は東京に住んでいるが、夜22時以降のスポーツニュースはどこの地方もだいたい一緒だと思う。)
巨人を中心にとりあげるのは何か大きな力が働いているので、仕方ないと思っているが、
「ヤクルトはうれしい3連勝です。」
1/2でどちらかがよく言われ、どちらかが悪く言われるのはわかるけど、中日が悪い方に言われるパターンが圧倒的に多い気がする。
僕は毎日すべてのスポーツニュースを見ているわけではないので、断言できるわけではないけど、僕が見る限りではそうだ。
そういえば、オールスターのファン投票でも中日の選手は人気がなかった。
いろいろな組織票があるにせよ、一人も選ばれなかったという結果は、ファンとしてとてもさみしい。
やはり、WBCで全員辞退したことが嫌われている原因になっているのか。
地響きがする――と思って戴きたい。
「――君は、」
判る者には判るであろうが、地殻変動の類のそれではない。
「世界征服をどういうことだと考えるかね」
目の前に、一人の女が立っていた。
なかなかの巨体だ、と問いを投げかけた男は思う。
だが、男のその認識は間違っている。
巨体というのは、基本的に縦と横――特に縦――が揃って異様に長く、ある種の威圧感(オウラ)を放ってこその巨体であると思う。
たとえば、アンドレ・ザ・ジャイアント。
たとえば、大豪院邪鬼(初期)。
しかし、今男の目の前に立つ女は、全く縦は長くない。
最早ここまでくると、お世辞にも丸いとは言えない。
それとも鉄人定食の中華丼の飯の盛り方、のほうが適切だろうか。
まあ要するに、それは霊峰富士と言うかアンコ型、というか。
頬の肉がふるふると揺れた。
声は意外に可愛らしい。外観と全く釣り合ってないが。
『バカばっか』とか『――長い夢になるわよ』とか言っている人に(言いたくはないが)かなり声質が似ていた。
一体どのような素材なのだろう、今述べたような体格だというのに着ている服は全くはち切れる様子を見せない。まさに繊維の神秘。
腰には何故かまわしが巻いてある。謎だ。
「――ほう?」
確か“ちゃんこ”とは、我々が潜伏しているこの愚国が国技などとのたまっている競技の選手が主食とする鍋物だったか、などと思いながら、男は続きを述べるように促した。語尾が少々気になったが。
「ちゃんこを征するにはちゃんこの半分をどすこい! その半分を征するにはそのまた半分をどすこい――」
何か致命的な言語較差を感じながらも、男は黙って聞き進める。
そのまま熱く語り続けた女のほうはと言えば、
「(中略)――するには、はあはあはあ、一枚の肉からでごわす!」
息切れしていた。
「――よかろう」
ナニが良いのかは今イチよく判らなかったが、男は満足げな笑みを浮かべ、うやうやしく両手をひろげて立ち上がった。
そして、
「君を我が理想推進機関! アクロスの構成員として迎えよう!」
女の瞳が輝く。
いよいよ。いよいよ待ちに待った――、
「君のコードネームは…………そう!」
「“ハイアット”!!」
――灰熱徒(はいあっと)。なんと良い四股名なのだろう。
このような名を戴いたからには、この身捧げて命投げだし脇目も振らずただひたすらに騙してすかして横入り他人を踏み倒し蹴りをかますがトンズラはこかない愛という名の忠誠心を誓わねばならない!
「ハイル!」
両足を直角ガニ股に広げ、両手をその膝にあてがう。
「イル!」
その体勢から右足の直角を維持したまま高々と上げ、そして、
「パ」
……降ろすことはできなかった。
何故なら。
「――――ゴッ」
びっしゃああああ。
と、派手な音を立て、灰熱徒はおびただしい量の血を吐き、
どっすううううん。
と、派手な音を立て、あくまでも体勢は維持しながら、倒れた。
男――アクロス総帥・イルパラッツォの身体が、瞬間的に浮いた。
「ふむ?」
いきなり倒れたハイアットを見て、微笑みとともにつぶやく。
「――――やれやれ、血気盛んなことだ」
惜しいけどなんか違うぞ。
又の名を
「何も考えずに、走れぇ―――――――ッ!!! ナニ!? 『無理ですよこんなの』? 馬鹿ッ! 大丈夫! 理屈じゃないの! 理屈じゃ!」