2023-10-30

都会に転居し

友達が居ないので、趣味である詩の朗読は猫に聞いてもらっている。

毎朝、餌の時間に餌をやり、私は詩を読む。

猫は食べながら私の詩を聞いてくれる。

最近ランボオに嵌まっていて、カーテンの隙間から射し込む光に合わせて私は詩を読み上げる。

"さあ。ゆこう。どこまでも。ボヘミアンのように"

そうした一節を読み上げた時、猫がふと顔を上げた。その瞳は何を見つめていたのだろう。

からない。

ただ分かるのは、うちの子ランボオが好きなのかもしれないということだけだった。

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