教会へと飛び込むように訪れた女は脇目を振らずにまっすぐ懺悔室に向かった。
中に入ると遮蔽された向こうに神父様がどっしりと構えて座っているのが空気で感じられた。
「神父様、わたしは罪を犯しました」
神父様は暗がりの中で頷き、低く通る声で返事をする。
「神はその名のもとにすべての罪をお許しになってくれるでしょう。告白なさい、何をしたのです?」
女は僅かな涙声となって、こう言った。
「わたし、外出してしまったんです」
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