2015-08-12

髭掘りがやめられない

毛抜で髭を抜いて顎をツルツルにするのも好きだけれど、

皮膚に埋没している髭を掘り出すのがやめられない。

鏡で顎を観察して、皮膚の下にうっすら黒い線が見えると、

まち針で、その黒い線を引っ掛けるように掘る。

毛先が皮膚から顔を出すと、なんとも言えない高揚感に包まれて、

その、髭にしてはすこし長い「ヽ」をしばらく観察する。

まれに、「Ω」が出ることがあるが、こうなると更に楽しい

穴の部分に針を入れ、するする髭をひっぱりだす。

どっちが毛先かな、どれくらい長いのかな、というワクワク感たらない。

今朝発掘されたそれは、15ミリほどの長さがあった。

お前は、どこに向かって成長していたのか、と問う。

ご主人さまの顎から堂々生えているそれを眺め、

えいやっと抜いてからのそれを眺め、満足感に浸る。

しかし、深堀りしすぎて、あるいは汚れやかさぶたを髭と誤認して、

皮膚を傷つけることもしょっちゅうある。

顎はぼろぼろだ。

こんなことはもうやめねば、といつも思う。

でも、やめられない。

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