子供の頃は真っ直ぐな目をしていた。
その心に憧れを抱いていた。
大人になった今、彼女はまだ真っ直ぐな目を持ち続けているのだろうか。
臆病者で、意思を正しく示すことができない自分にとって、
とても尊いものだということは、子供の頃からなんとなくわかっていた。
それは間違っていなかった。あんな子は他にいなかった。
そして大人になればなるほど、人間というものの悪い部分が見えてきた。
悲しいことに、自分もその一人として染まっているということ。
子供の頃、大人に抱いていた理想は、すっかり幻となってしまった。
彼女は今、教師をしていると聞いた。
生徒たちは、彼女から何を学んでどういう子に育っていくのだろうか。
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