「それでは1分間の黙祷を行います。黙祷。」
しーんとする会場。
よくあるシーンだ。
そしてボクはゆっくりと目をあけて周囲を見る。
みんながおし黙って俯いているこの風景がたまらなく好きだ。
たまに同じようなことを考えているのか目を開けている奴がいる。
今日の午後も見つからないように薄目を開けていた女の子と目があった。
「キミも目を開けるのが好きなの?」
終わってからから聞いてみた。
「唖……唖……」
どうやら耳が悪いようだった。
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