2012-10-25

英霊讃歌

天子 風電の御稜威いただき 艨艟 日日に衛る 万里将士 夜夜に因む 海と空。

海原遠く 年を経て 憩もしらぬ 防人よ。

哮る嵐も 犯すなき 醜の御楯の 防人よ。

皇御民の 末ながく 語りつぎ 言ひつぎ行かむ 数限りなき 益良夫の たかき勲ぞ。

とりわきて 大日本帝国連合艦隊司令長官 元帥 山本海軍大将

畏きや 詔かがふり 出でまして 年は移れり 春二つ。

東に西に北南 はた大空に 海底に 善謀勇戦 征けば 必ず勝ち 攻むれば 必ず破る。

たたへむ たたへむ その勲功や 蓋し 神なり たたへむ たたへむ。

計らざるに 凶報はいたりぬ 過ぐる 四月の激戦に わが名将は いさましく

南の空に 散華せられたりと まことに 青天の霹靂

人はみな 眼血走り 息をば 呑みつ 心はおもく とざされぬ。

人はみな こぶし固めて 歯をかみならし 胸はおもひに 張りさけぬ。

さはさりながら われ等みな 心に問はむ この凶事は 何をか語る 皇国の興廃 ここにかかる。

元帥の死は 何をか教ふる 国民あげて ふるひ起つ時。

さらばみな いかにあらまし ああわれ等 誓ひて起たむ。

元帥よ 心やすかれ われ等みな 撃ちてし止まむ。

君が御霊 白き鳥 青きみ空に 天翔り 護り給え われ等みな 撃ちてし止まむ

必ずも 撃ちてし止まむ。

東京音楽学校校長 乗杉嘉壽

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