http://anond.hatelabo.jp/20110103095256
元増田の懸念はRFIDが実用化されはじめた頃に海外で議論され、実際導入を断念した企業があります。
http://wiredvision.jp/archives/200304/2003041102.html
日本でも2003年に高木浩光さんの問題提起を発端とした論争がありました。
http://www.hyuki.com/yukiwiki/wiki.cgi?RFID%C8%BF%B1%FE%A5%EA%A5%F3%A5%AF%BD%B8
この事実によって、教師の言う、
「これは君だけの意見だ」
「アンケートを取って、みんなが悪いと思うって、言ったわけじゃないだろ」
のあたりには反論できると思います。
元増田の言う懸念、
については上述の論争で主に検討されたような安価なRFIDタグ(固定IDを返すもの)がもたらすプライバシーの問題については上述の論争の中でも現実的な問題として認識されています。
何が問題なのかはネットで「固有ID問題」で検索してみてください。固有ID問題はRFIDに限らず携帯電話の「かんたんログイン」のプライバシー問題とも繋がる大きな問題です。
ただし、比較的高価なRFIDタグ(暗号技術を使用して任意の機器からはIDを特定できないもの)を使う場合は、固有ID問題は回避できます(運用次第ですが)。
教師の言う、
というのはこのことを指しているのかもしれません。実際の導入事例で本当にそうなのか確認する必要はあると思いますが。
しかし、そもそもの目的である個人の行動監視がどこまで許されるのかという問題はあります。ネットや図書館で「監視社会」で検索して、社会学や政治学の分野で様々な議論があることを確認してみてください。
また、監視されるのが子供で本人の同意がない(親の同意に基づく)場合は人権上問題が大きいと考えられます。「自己決定権」「パターナリズム」あたりのキーワードで倫理学や社会学の本を探して読んでみるとよいでしょう(このあたりはネットで検索してもノイズが多くて効率が悪いと思います)。
教師の発言の残りの論点について簡単に。
「誘拐?それなら校門の前で待ってた方がずっと早い」
今時校門の前で張ってるだけで通報されかねませんね。こういうのは誘拐する側に立って考えないと的外れになりがちです。
多数決でも間違いがあるから繰り返し選挙が行われるわけで、かなり無茶な主張だと思います。
この教師が不勉強なのか元増田がナメられて子供騙しな言葉で適当にあしらわれているのかわかりませんが、いずれにせよ教育的に問題ありの発言の多い教師だな、という印象を持ちました…