逆説的だが。
そもそも父権社会が生まれる前の、母権社会における処女というのは、今みたいな清らで優しいなイメージとはほど遠いものだったようだ。
処女神は地母神の対義的存在であり、まぁ端的に言えば、流血と死を好む、闘争的でヒステリックな存在だ。
例えば偶然迷い込んで自分の裸を見ただけの男を、残酷な手口で殺す女神アルテミスだとか、
血と死にまみれた道を自分の領分として、平気で歩き進む娘だけが、処女神のよりしろとして選ばれるクマリだとか。
荒ぶる御霊のご機嫌をとって、味方に付けるというアニミズムの発想から、彼女たちは崇拝されるのだが、基本的にはとても残虐な、あらゆる男を自らの処女性を犯す穢れとして殺害しかねない存在。それが処女神だ。
これ、処女厨が忌み嫌い、思い描いているらしい「フェミニスト」の絵にぴったり嵌る。
で、彼女たちを優しく穏やかで、男達を包み込み、育む豊かな存在である「地母神」にする手段があると、昔の人々は信じた。
処女とセックスすることは、荒ぶる神である処女の怒りを買うことだから、彼女たちに対抗できる呪力が強い、呪い師や長みたいな人が、村の処女と一度セックスして、それから他の男とセックスしてもイイコトになる、みたいな風習もそこかしこにあったらしい。
要は、もう男を受け入れて、優しくしてくれる地母神になったので、セックスしても祟り殺されないよ、ということだ。
これが男根崇拝にも繋がるのだろう。すなわち男根には、女神達をコントロールできる呪力があるという信仰だ。
ところが現実の女はそうはいかない。
女にとっては最初のセックスなど、他のセックスと同等以上の価値はない。別に特別でも何でもないという。
男根には、女をコントロールできる呪術など何も備わっておらず、ただの生殖器にすぎないのが現実だ。
セックスしてもセックスしても、地母神にはならず、処女性を失わない現実の女が、多分処女厨は恐ろしいのだ。
なぜなら、セックスに女を母に変える呪力がないことを、すなわち「自分だけを愛してくれるお母さん」を新たに獲得する術などないという事実をつきつけてくるからだ。
さらに不公平感も誘発する。
女の子宮は生命をコントロールする力を持ち、男の男根はその女をコントロールする力がある、という幻想が、「男も女も生命の営み、流れに影響する呪力がある」という幻想の源だった。
だが、実際に男根に呪力がない現実がつきつけられているにもかかわらず、「女の子宮は生命をコントロールする権限」だという幻想は、未だ効力を失っていない。
人工精子は作れても人工卵子は未だ作れないし、人工子宮は未だ夢のまた夢だ。
昨今は病院で出産するため、嬰児殺しは簡単に出来ないし、そもそもそうしたいのなら堕胎するのが普通だが、その気になれば女は一人で産んで、その子供を捨てることも、完全に不可能ではない。すなわち、確実に出産に立ち会えるという保証から、生まれてくるべき生命とそうでない生命を決める原初からの権限を、未だ女達は失ってはいない。
(母権社会であった日本では、生まれてくる赤子を育てるか否かの決定は、出産の儀式のうちに組み込まれており、当然その判断は母親や義母などの、出産の儀式に参加する女達で決められた)
少なくとも処女厨たちはそう思っているのではないだろうか。
処女が嫌いなのではなく、女が嫌いなんじゃないの?
いや、「お母さん」は好きなんだよ、あいつら。 感情的になって自分に当たったりしない、女同士の人間関係や、他の男との人間関係をおくびにも出さず、自分の前では理想的に振る舞...
じゃあ、「年をとらないお母さん」が理想なんだね。
彼らにとって「お母さん」は「女」じゃない、んじゃないかな。 男とか女とか超越した存在。 元増田の内容は処女厨と言うより日本男性全般(ひょっとしたら外国の男性にも?外国の...
息子を持った母親は感情的に当り散らしたり、女友達との人間関係の話とかしないもんなのかね? うちの母はどっちもするんだけどなー、愚痴っぽいしさ。それは私が娘だからで息子...
うわあ、こいつマザコンだなあ あんまりよく出来たカーチャンに育てられるとこんな風になるんだなあ
わざわざカッコ付けてる意味くらい酌めよ…… 現実の母親とは全く違う処女厨の脳内にしか存在しない生物=「お母さん」だろ。
はてなキーワードの地母神http://d.hatena.ne.jp/keyword/%c3%cf%ca%ec%bf%c0に 「聖母マリア」が含まれているのが面白い。 他の宗教だと地母神的な神格を司るのは非処女神(←身もフタもない言い方...
とても残虐な、あらゆる男を自らの処女性を犯す穢れとして殺害しかねない存在。それが処女神だ。 小学校高学年から高校くらいまでの間、友達が男子の悪口をかなり手酷く言ってい...